総長は、甘くて危険な吸血鬼
そう言いながら何故か、赤羽くんは私の座るソファーの隣に腰をかけた
『赤羽くん…??』
勝手に本の中身を見たから
怒って“さっさと部屋に戻”れとか言われるのかと思ってた。
そもそも赤羽くんは私のこと嫌いだろうし、この赤羽くんの行動に少し疑問が湧く
「“White Lilly”も知らないんだっけ?」
『うん…?その、ホワイトリリーって何なの?』
赤羽くんはさっき私から奪ったその本を机に置いて1ページ目を開いた。
「White Lillyは…生徒会の、もう一つの顔」
もう一つの顔…?
『……総長って書いてあったけど…暴走族、的な?』
「ま、ちょっと違うけど…大体そんなとこ」
総長という文字と組織に名前がついているってことから何となく聞いてみたけど、こういうのって今時あるんだ…。
「でも、普通の人が想像するようなものとは違うよ」