総長は、甘くて危険な吸血鬼



「………保健室に入ったように見えたんだが、気のせいか。天音のやつ逃げ足は速いんだよな…」



開けられたカーテンが閉まる音が聞こえて

保健室のドアが閉まる音も聞こえた


多分桐葉くんは保健室からはいなくなったということだ




これが、ついさっきまでの話




そして今………




「………行ったか。ごめんね〜突然、俺事務仕事ホント無理」




薄暗い視界の中

栗栖くんと、視線が合った

それも、すごく間近で。



この暗さでもわかる綺麗な水色の瞳


確か…吸血鬼は瞳の色が特徴的って昔読んだ本に書いてあったっけ



………じゃなくて!!


え?どういう状況?



栗栖くんは桐葉くんから逃げてて
見つかりそうになったから
保健室にあった布団の中に引っ張り込まれて…


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