総長は、甘くて危険な吸血鬼
…前言撤回
やっぱ私、この人苦手!!
「じゃあ聞き方変える。」
そう言った赤羽くんは私の頬に手を添えて顔を近づけた
「俺の女になってよ」
『………へ?』
予想外すぎる赤羽くんの言葉に
間抜けな声が出てしまった
『あ、赤羽くんそれは一体どういう…?』
「叶兎」
『え?』
「俺も下の名前で呼んで」
さっきから赤羽くんの雰囲気がコロコロ変わって、一言一言に驚いてしまう私
じーっと私の目を見つめてきて私の言葉を待っている
『叶兎、くん』
名前を呼ぶだけなのに何だかものすごく恥ずかしい
叶兎くんが至近距離にいるせいかな
「……………あー、こんな小さな事で嬉しくなるとか、俺ってこんなにちょろかったっけ」
ボソッと何か呟いたみたいだけど
よく聞き取れなかった