総長は、甘くて危険な吸血鬼
でも叶兎くんの言ってることは正しい
結局迷惑をかけてしまっていたかもしれない
「組織同士の喧嘩の間に割って入るとか危なすぎ。…心配させんな」
…怒ってる訳じゃなくて、心配してくれてたの?
「でも、お前があいつらに隙を作ってくれたから俺も動けた」
ありがとう、そう言って
叶兎くんは私の頭にポンっと手を乗せる
「お二人さーん、いい雰囲気のところ悪いけど、人が集まる前にここから離れるよ」
後ろから春流くんの声がして
ハっと我に帰る。
そういえばみんないるんだった。
瑠奈ちゃんと心音ちゃんに関してはニヤニヤしながらこちらを見ている
二人ともさっきまで人質にされてたのに…メンタル強いな
「胡桃、一旦生徒会寮に戻るから一緒に来て」
『うん…?わかった』