総長は、甘くて危険な吸血鬼


「…っ、どうしてその子に肩入れするの!?立場的にもどう見ても釣り合ってないしーー」

「釣り合う釣り合わないとか関係無ねぇよ。俺が勝手に胡桃を好きなだけ。文句あんなら、正々堂々俺に来い」


…………。


…待って叶兎くん今なんて言った?


え、好き…??


「叶兎ったらすごい宣言したね」

「まさかあの叶兎から“好き”なんて言葉を聞くとは………」


それをそばで見てた天音くんと桐葉くんは割と冷静だ


『え、ちょ、あの…』


あたふたしながら叶兎くんに話しかけると、くるっと私の方を振り向いて


「そーゆーことだから、次また何かあったら俺に言って?次からはただじゃ済まさないから」


そ、そーゆーことって何…!!


「ほら今体育の時間だよ、試合の順番決めてたでしょ」


私の動揺をよそに、何事も無かったかのように次の試合が始まって

結局さっきの発言の真相は分からないままだった



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