総長は、甘くて危険な吸血鬼


叶兎くんは相当スピードを出しているはずなのに後ろのバイクもこのスピードについてきている


『あの人達一体何なの…?』

「あの見た目からして多分BS、俺らの敵組織」


敵組織…!

でもなんでこんないきなり…


「あいつらどっから来たんだ、そんな偶然通りかかるなんて思えない…。とにかく一気に逃げるから落ちないでね」


目の前の曲がり角で急旋回して、
また次の角で、そのまた次の角でも急カーブ

流石に落ちそうで怖い

だから反射的に前に座っている叶兎くんに
ぎゅっと抱きついた

後ろから敵組織が追いかけてきていて、
今にもバイクから落ちそうなのに


さっきの叶兎くんの言葉が頭から離れなくて、
その上抱きついているせいで心臓がドキドキしてる

多分、怖いとか緊張時のドキドキじゃない

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