私を、甘えさせてください
先導する私に、後ろから驚きの提案が飛んできた。


「永田さん」

「はい」

「これ終わったら、晩メシ食いに行こう」

「え?」

「さっき『申し訳ありません』って言ったよね?」

「・・・・言いました・・けど」

「許すから、晩メシ付き合ってよ」


思わず立ち止まり、思考を巡らせる。


「どうした?」

「空川さん・・・・私をからかってます?」

「どうして?」

「どうして・・って・・」

「からかってなんかいない。もう少し、話がしたいと思っただけだよ」


それを聞いて、ふぅーーーと深く息を吐いた。


「分かりました。お詫びにご馳走させてください。それで、許していただけますか?」

「細かい話は後にしよう。そろそろ行かないと、本当に常務に怪しまれるぞ」

「あ・・」


私たちは、急いで横浜オフィスに入る。

ざっとファシリティの説明を済ませ、横浜オフィスの管理職をひと通り紹介した。


「これで終わりだよね。晩メシ・・行きたい店があるんだけど、そこでいい?」

「あ・・はい」


横浜オフィスを後にし、私たちは目的のレストランに向かった。

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