私を、甘えさせてください
もう少し若い頃の私なら、空川 和真のようなタイプが好きだったと思う。
単純に歳を重ねたのか、好みが変わったのか。
ああいった男性が持つ危うさというか、スリリングさに、振り回されたくないと思うようになっていた。
擦り減って、疲れ切ってしまうから。
私は、拓真が好き。
穏やかに包み込んでくれる、彼が好き。
「拓真」
「ん?」
「どこにも・・行かないで・・」
「えっ」
「ずっと・・私のそばにいて・・」
「美月・・」
他の誰のところにも行ってほしくないのは、私も同じだった。
彼の胸に耳をあて、ドクッドクッと規則的な鼓動の音を聞いていると、それだけでなんだかホッとした。
「美月がそんなこと言うなんて思わなかった」
「・・・・」
「もうさ、どれだけ好きにさせるつもり?」
見上げた先にあった彼の笑顔に、なんだかきゅんとした。
「そんなの・・私だって同じだから・・。
どんどん好きになって、怖くて、他の誰のところにも行ってほしくないって思ってる」
「美月・・俺、心臓止まるかも・・俺がキュン死したら美月のせいだぞ」
「キュン死って・・」
ふたりで顔を見合わせて笑った。
単純に歳を重ねたのか、好みが変わったのか。
ああいった男性が持つ危うさというか、スリリングさに、振り回されたくないと思うようになっていた。
擦り減って、疲れ切ってしまうから。
私は、拓真が好き。
穏やかに包み込んでくれる、彼が好き。
「拓真」
「ん?」
「どこにも・・行かないで・・」
「えっ」
「ずっと・・私のそばにいて・・」
「美月・・」
他の誰のところにも行ってほしくないのは、私も同じだった。
彼の胸に耳をあて、ドクッドクッと規則的な鼓動の音を聞いていると、それだけでなんだかホッとした。
「美月がそんなこと言うなんて思わなかった」
「・・・・」
「もうさ、どれだけ好きにさせるつもり?」
見上げた先にあった彼の笑顔に、なんだかきゅんとした。
「そんなの・・私だって同じだから・・。
どんどん好きになって、怖くて、他の誰のところにも行ってほしくないって思ってる」
「美月・・俺、心臓止まるかも・・俺がキュン死したら美月のせいだぞ」
「キュン死って・・」
ふたりで顔を見合わせて笑った。