くたびれOL、魔王様の抱き枕を拝命いたしました!?
真っ白な光につつまれて目眩を起こしてよろめいた理子は、咄嗟に隣に立つ相手にしがみついた。
しがみついた手に、鉄の感触がして不思議に感じて顔を上げると、頬を染めた翔真と目が合う。
「ごっごめん」
白銀の胸当て越しとはいえ、少年の胸元を弄ってしまい、理子は慌てて彼の隣から離れた。
「えーっと、此処は何処だ?」
赤くなった頬を掻いて、翔真は自分が居る部屋を見渡す。
「此処は、魔国の、私の使ってる部屋……」
たった二日程度離れていただけなのに、この部屋に懐かしさを感じる。
バタンッ!
「「リコ様!」」
勢い良く扉が開き、二人の侍女が部屋へと飛び込んできた。
「エルザ、ルーアン」
二人に続いて部屋へ入ってきた令嬢が、長いドレスを両手で掴んで小走りで理子へ駆け寄って来る。
「リコ様!ご無事で良かった」
理子の側まで駆け寄った縦ロールの令嬢は安堵して力が抜けたのか、ガクリと崩れ落ちそうになったため咄嗟に彼女の肩へ手を伸ばして支えた。
「大丈夫ですか? ベアトリクス様」
綺麗な紫色の瞳に涙を浮かべて、ベアトリクスはぎゅうっと理子に抱き付いた。
「貴女様が浚われたと聞いた時、わ、わたくしは……心配で胸が張り裂けそうでしたわ」
瞳を潤ませて見詰めるベアトリクスは可愛くて、理子は自分の乱れた格好を忘れて抱き付く彼女の背中を撫でる。
暫く熱い抱擁を交わして、落ち着いたらしいベアトリクスは照れつつも名残惜しそうに身を離した。
「ところで、先程から不躾に見てくる貴方は何なのですの?」
照れ隠しにはにかんだ笑みをして、ベアトリクスは今気付いたといった風に翔真をジロリと睨む。
縦ロールの美少女に睨まれた翔真は、「えっえっ?」と本気で慌てる。
「いや、目の保養? エロいなーって思って」
顔を背けつつ、翔真の視線はしっかりベアトリクスの立派な胸へ向けられていた。
翔真の視線を追い掛けて、理子は下を向いて漸く自分の姿を思い出す。
着ているカットソーは、カルサエルに破られたせいで上半身の肌と下着が丸見えの乱れた格好だった。
この格好で、泣きべその金髪縦ロール美少女と抱き合っていたら年頃の少年が見てしまって仕方がない、のかもしれない。
「まぁっ! 何て不埒な!!」
自分達が厭らしい目で見られたと知ったベアトリクスは、少し吊り上がった目を更に吊り上げて右手を前へ突き出した。
「うわぁっ!?」
突き出した手のひらから光輝く鎖が出現し、翔真に絡み付く。
鎖は意思を持っているかの様に動き、翔真の肩から腹にかけてぐるぐる巻きにして彼の動きを封じた。
しがみついた手に、鉄の感触がして不思議に感じて顔を上げると、頬を染めた翔真と目が合う。
「ごっごめん」
白銀の胸当て越しとはいえ、少年の胸元を弄ってしまい、理子は慌てて彼の隣から離れた。
「えーっと、此処は何処だ?」
赤くなった頬を掻いて、翔真は自分が居る部屋を見渡す。
「此処は、魔国の、私の使ってる部屋……」
たった二日程度離れていただけなのに、この部屋に懐かしさを感じる。
バタンッ!
「「リコ様!」」
勢い良く扉が開き、二人の侍女が部屋へと飛び込んできた。
「エルザ、ルーアン」
二人に続いて部屋へ入ってきた令嬢が、長いドレスを両手で掴んで小走りで理子へ駆け寄って来る。
「リコ様!ご無事で良かった」
理子の側まで駆け寄った縦ロールの令嬢は安堵して力が抜けたのか、ガクリと崩れ落ちそうになったため咄嗟に彼女の肩へ手を伸ばして支えた。
「大丈夫ですか? ベアトリクス様」
綺麗な紫色の瞳に涙を浮かべて、ベアトリクスはぎゅうっと理子に抱き付いた。
「貴女様が浚われたと聞いた時、わ、わたくしは……心配で胸が張り裂けそうでしたわ」
瞳を潤ませて見詰めるベアトリクスは可愛くて、理子は自分の乱れた格好を忘れて抱き付く彼女の背中を撫でる。
暫く熱い抱擁を交わして、落ち着いたらしいベアトリクスは照れつつも名残惜しそうに身を離した。
「ところで、先程から不躾に見てくる貴方は何なのですの?」
照れ隠しにはにかんだ笑みをして、ベアトリクスは今気付いたといった風に翔真をジロリと睨む。
縦ロールの美少女に睨まれた翔真は、「えっえっ?」と本気で慌てる。
「いや、目の保養? エロいなーって思って」
顔を背けつつ、翔真の視線はしっかりベアトリクスの立派な胸へ向けられていた。
翔真の視線を追い掛けて、理子は下を向いて漸く自分の姿を思い出す。
着ているカットソーは、カルサエルに破られたせいで上半身の肌と下着が丸見えの乱れた格好だった。
この格好で、泣きべその金髪縦ロール美少女と抱き合っていたら年頃の少年が見てしまって仕方がない、のかもしれない。
「まぁっ! 何て不埒な!!」
自分達が厭らしい目で見られたと知ったベアトリクスは、少し吊り上がった目を更に吊り上げて右手を前へ突き出した。
「うわぁっ!?」
突き出した手のひらから光輝く鎖が出現し、翔真に絡み付く。
鎖は意思を持っているかの様に動き、翔真の肩から腹にかけてぐるぐる巻きにして彼の動きを封じた。