キミの愛情120%
「マルちゃんが今年ヒサと過ごすってことはー……里菜ちゃんはチョコちゃんと2人で遊ぶ感じ?」
うわあ、サラッとリナのNGトピックを踏み抜くな!
「……違いますよお。チョコちゃんも彼氏いるんで」
「え、そうなの?いつのまに」
「遠距離恋愛中らしいですよ」
「へぇーー。……え、じゃあもしかして里菜ちゃん、クリスマス1人?」
かちーーん。
皆まで言うな、それ今いちばん頭抱えてる問題だから!
「……そーですねえ。今のところ、そうなりますねえ」
「マルちゃん達は知ってんの?」
「知ってますし、一緒に過ごそって誘ってくれましたよ。けど」
「けど?」
「断りました。汐見先輩に恨まれたくないし。……あの2人のお荷物にだけは、なりたくないから」
松原先輩が驚いたように目を見開く。
……なりたくない。
マルとチョコちゃんにとって、“めんどくさい友達”になりたくない。
「…………」
すると、リナのせいでふいに落ちた沈黙を破るように、先輩が陽気な声色で言った。