キミの愛情120%


……ほんっとクズ。最低。こんなのプレゼントして、どういうつもりなんだよ。

なんでこういうときはポンコツになるの? 普通フッた女にこんなの贈らないでしょ。

予想外すぎて、嬉しすぎて、でもそれがつらすぎて。

毎度リナの情緒を破壊するのやめてよ。ほんと最悪……。


「あ、ありがと、ございます……!」


声が震えた。

涙をひっこめる勢いで叫ぶと、先輩は面食らった顔をしてから、優しく目を細めて「うん」と言った。


「り、リナも、プレゼント持ってきたんで、待ってください」


持ってきた紙袋から、プレゼントを取り出す。

耳元で花のモチーフが揺れた感覚があって、また泣きそうになった。



ああもう、むかつく。


女の子を喜ばせる天才で、同時にリナを苦しめる意地悪男で。

他人の『好き』には敏感なくせに、自分の『好き』は全然わかってなくて……。


そんな先輩が、リナは。



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