キミの愛情120%


「えっ!?」

「見つけたわよ岸本里菜……」

「え、なになになに怖い怖い怖い」

リナの両腕を鬼の形相をした知らない女生徒二人がつかんでいる。さらに背後にも女子生徒がわらわらいた。え、なにこの展開。誰ですか。


「悪いけどこの子ちょっと借りるから」

「あ、乱暴しないでいただけたら大丈夫です」

「チョコちゃん!?」


面倒なことに関わりたくない千代子様が鮮やかに許可を出してしまった。

隣で「いやいやいやダメでしょ」とマルが止めようとしてくれるけど、その前に謎の女子生徒たちがリナを連れてその場を走り去ってしまった。おー――い!!!



「なんでクリスマス諒といたの」



それかー――――。


校舎裏に壁ドンされて問い詰められるまで気づかなかったけど、この人イブの日にイルミネーション前で会った人だ。

確か……スズカさん、だっけ。その周りにいる女子たちも、なんか松原先輩と一緒にいるところを見たことある気がする。



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