キミの愛情120%


「いやえっと、あれは……」

「諒と付き合ってるの? いつから? どうやって諒を落としたの?」

「あれは慈善活動みたいなもので……」


「なんでいきなりそんなことになったの? 付き合いそうな雰囲気全然なかったじゃない」


いやリナの話聞けよ。


「……あのですね。まずリナと先輩は……」

「もう、一人だけに決めちゃったの? 私たちとはもう、遊んでくれないの……?」


……え?

気づけば、スズカさんは瞳からぽろぽろ大粒の涙をこぼしていた。

とたんに他の女子たちもボロボロ泣き始めてしまう。ええ……。なんかデジャヴ……。


「諒、私たちがいくら誘ってもクリスマスだけは一緒に過ごしてくれなかったのに」

「なんで……なんでいきなり、ウチら以外の子と」

「好きな子できたんなら言ってくれたらいいのに。ひどい……」

「…………」


女の子たちの悲痛な想いがぽろぽろ零れ落ちる。

……すくいとってあげられる人は、ここにいないのに。

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