キミの愛情120%
「……ヒサは、マルちゃん相手に絶対怒ったりしないと思うよ。だからあんま思いつめないでね」
「はい。それは私もわかってるので、大丈夫です」
「……じゃあ、帰りましょうか」
チョコちゃんの言葉で、四人で駅のホームへ向かった。
四人で電車に乗って、いつも通り他愛ないおしゃべりをして帰る。マルは普段と同じテンションでチョコちゃんに話しかけてたけど、やっぱりちょっとつらそうだった。
電車を降りて、マルの家までの道のりで見つかったらいいけど。
なんか、もどかしいな。リナにできることは他にないのかな。
「…………」
―――ガタン、ガタン。
電車に揺られながらつい考えこんでいると、
「……里菜ちゃん。里菜ちゃん」
松原先輩がリナの目の前で手を振ってきて、ハッと我に返った。
先輩が心配そうにリナの顔を覗き込んでいた。気づけば電車が先輩の最寄り駅に止まっていてびっくりした。