キミの愛情120%


「ありがとうございます本当に……。よかったああ……」

「いえいえ~。あ、ちなみに今日はヒサと一緒に登校してないから、安心して?」

「うあああ、なにからなにまでご配慮ありがとうございます~~さすがです~~」


ぺこぺこ無限に頭を下げそうなマルを「まあまあ」と先輩がなだめる。

そのときバチっと目が合って、一瞬だけふわっと微笑まれた。

なんだそのアイコンタクト……。


先輩が自分の教室へ戻っていって、チョコちゃんがマルに声をかける。


「よかったわね」

「うん! ホッとしたよ~。チョコちゃんと里菜も、昨日は本当にありがとう」

「いえいえ。見つかってよかったよかった!」


戻ってきたマルの笑顔に、リナも一安心だ。昨日、探しにいってよかったな。



その日の放課後。


「ほんとにありがとうございました!」


先輩を三階の空き教室に呼んで、コンビニで買ったお菓子たちを差し出しながら、改めて今朝のお礼を言った。

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