キミの愛情120%



「じゃあとりあえず、私が言いたいこと言っとくね。まず、私のためにマスコット探してくれて、見つけてくれてありがとう。それで今は、里菜に嘘をつかれたことと、里菜の気持ちがわからないことが悲しいです」



マルの言葉はどこまでも落ち着き払っていて、それがさらにリナをつらくさせた。


「いつでもいいから、言いたいこと言えるようになったら教えて」


そう言ってマルはその場を去っていった。

空き教室はしんと静まり返っていたけど、やがてリナのすすり泣き声が響きはじめた。



「……里菜ちゃんは、何が怖いの?」

「…………」

「俺に初めて『二人が特別』って打ち明けてくれたときも、言ってたよね。『二人には内緒にして』って。なんで二人への気持ちを隠そうとするの?」

「先輩にはわかんないですよ」


震えながら言ったリナの言葉に、先輩がハッとした顔で押し黙った。

ひっく、ひっくと嗚咽をしながら、八つ当たりのような言葉を吐き出した。



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