キミの愛情120%
「……二人は受け入れて、くれますかね。リナの気持ち……」
「ていうかすでに受け入れてるんじゃない。だから君と話そうと何度も挑戦してるんでしょ。僕には、百合より君自身が君を受け入れてないように見えるけど」
「…………」
言われてハッとした。
そうか。汐見先輩は受け入れたんだ。マルがいないと生きていけない、自分のことを。マルと一緒にいることで起きた、自分の変化を。
……リナは?
リナはいつになったら、自分のことを認めてあげられるんだろう。
「……岸本さん?」
なんだかくらくらする。泣いたせいか、頭がぼうっとして上手く動かなかった。
汐見先輩の声が遠い。リナを何度も呼んでくれているような気がする。
あれ? やばいかも。なんか、身体に力が入らな……。
「――岸本さん!」
汐見先輩の焦った声とともに、意識が途切れた。