キミの愛情120%



――コンコン。

三人でじゃれあっていたら、保健室のドアがノックされた。


「岸本さん、大丈夫?」

入ってきたのは、汐見先輩だった。


「あ……身体はおかげさまで元気になりました」

「それはよかった。……その様子だと、仲直りできたみたいだね?」


汐見先輩が抱きしめあっているリナ達を見て、小さく笑う。


「あ、はい! あの……本当に、色々話聞いてくださって、ありがとうございました。仲直りできたのは汐見先輩のおかげです」

「ううん。僕にできることがあってよかったよ」


普段、無口無表情で有名な汐見先輩が、ただの彼女の友達であるリナのためにあんなにたくさん話してくれたんだ。感謝しかないよ。


「けど、すみません、色々ご迷惑かけて……ここまで運んでくださったんですよね?」

「あー……いや、君を運んだのは僕じゃないよ」

「え?」


先輩は難しい顔をして、なぜか保健室の扉の方に目をやった。

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