キミの愛情120%


「途中までは僕が運んでたんだけど、それに気づいた諒が『俺が連れてく』って言うから代わったんだ」

「ええ!?」


松原先輩が運んでくれたの……!? なんで……!?

驚くリナを見て、マルがニヤニヤ笑ってチョコちゃんと目配せする。


「私とチョコちゃんも見たよ。お姫様抱っこしてて、なんかすごかったよね。少女漫画のワンシーンっていうか」

「え!?」

「あいつ、さっきも保健室の前にいたんだよ。心配だったんじゃない。僕が来たら“あと頼むわ”とか言って戻っていったけど」

「えええ」


なんだそれ。

いや、マルの彼氏である汐見先輩に運んでもらうのはなんかマルにも先輩にも申し訳ない気はするし、それはそれでよかったのかもしれないけど……。


『昨日? ああ、別にいいですよ。なんとも思ってないんで』

『……ほんとに?』


あれ以来、話してない。リナの拒絶はきっと伝わったと思ってたのに。


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