キミの愛情120%
「……諒となにかあった?」
「な、なにかっていうか……」
「あったんだね。まあ、そんなに興味もないから無理に話さなくていいけど」
「……先輩、もうちょっと言葉選んでくださいよ」
「仕方ないでしょ。ホントに興味ないんだから」
通常運転の汐見先輩に、マルがあきれた顔をする。恋は盲目の権化こと汐見先輩は、だけど「ただ」と言ってリナの方をちらりと見た。
「なんか二日くらい前から、あいつの様子もおかしくてさ」
「え……」
二日前って……リナがマルとケンカした日だ。そして、松原先輩にキスされた日。
「周りの女子が目に入ってないみたいに、ずっとぼーっとして僕の横にいるんだよね。それだけでウザイんだけど、たまにふらふらどっか行ったと思ったら1年の教室の階に行ってて」
「1年の教室……?」
「1年2組。たぶん、君を見にいってる」
どきん。
心臓が跳ねた。それから、なぜかぎゅうぎゅうと痛んだ。
なにそれ、知らない。知らないよ。