キミの愛情120%
――『“説明する”って言ってくれてるんなら、聞いてあげたら?」
うん。そうだね、たぶんそれがいちばん正解なんだろうね。
――『腰を据えて話しあれば、案外“こんな簡単なことだったんだ”ってなるもんだよ』
わかるよ。こんなに悩んでるのが馬鹿みたいに、実はすごくシンプルなことなのかもね。
――『諒は、人を好きになれないわけじゃなかったんだね。必要だったのは、“好きになってほしい”って思える相手だったんだ』
うん、そうなのかも。すごく納得したよ。でもさ、サオリさん。
リナは、リナは、普通の、ほんとにふっつーの女の子だからさ。
好きなひとには好きって言われたいし、それを実感したいし、できれば独り占めしたいし、他の子より自分を見てほしい。
それを叶えるためなら、正解の道がどれか頭ではわかってても、不正解な道だってためらわず選ぶよ。
いくらわかりやすい理屈を並べられたって、なんにも安心できないし、満足しないから。
リナは、恋愛上手なふりしてるだけの……ただの普通の、女の子だから。