キミの愛情120%


「やっと返信してきたと思ったら、『これから亮平さんと会うので無理です』って何? やっぱ元サヤだったの? てか、その元カレは今どこにいんの?」

「いないです」

「え?」

「いないです。うそです。亮平さんとは今連絡すら取ってません」

「はあ?」


先輩がリナの顔を見て、さらに驚いた顔をする。


「なんで、泣いて……」

「ごめんなさい、先輩。試してごめんなさい」


亮平さんに会うと嘘をついて、場所と時間を伝えた。

先輩の気持ちを知りたかったから。


「試すって……。なんで? 俺、今日待ってるって言ったよね」

「あのまま先輩に何を言われても、きっとリナは何も信じられなかったから。自分が納得するやり方で、先輩の気持ちを知りたかったんです」


先輩がハッとした顔で言葉を失う。


彼氏と別れたから一緒にいて欲しいって泣いてる女の子と、元カレと会うって言ってるリナ。

先輩はどっちを選ぶのか知りたかった。

リナのことが好きなら、リナのところに来るでしょって。



そして先輩は、リナの期待通りに来てくれた。

来て、しまった。



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