キミの愛情120%
┗世界一好きなひと
翌朝。
いつも通りマルとチョコちゃんと電車に乗り、学校へ向かった。
「昨日ねー、汐見先輩のおうちにお邪魔して勉強教えてもらったんだけどねえ」
「ハイハイ、いちゃついちゃって結局勉強できませんでしたっていうバカップルオチね。ご馳走様」
「ちょちょチョコちゃん!?」
「アハハ。チョコちゃん手厳し~」
いつも通りのマルの惚気話、チョコちゃんのツッコミ。
だけど校門をくぐり、昨日聞いたばかりの声が背後から聞こえた瞬間、リナのいつも通りは崩れ去った。
「3人とも、おはよー」
「ほわあああああ!!」
マルとチョコちゃん、そしてリナの肩越しに挨拶してきた失礼野郎と、周囲の生徒たちが面食らった顔をしてリナを見る。
「……ど、どうしたの里菜」
「あはは。聞いたことない声出たね~」
「……っ、だから背後から話しかけるのやめてって……!」
振り返って見えた顔に、また素っ頓狂な声が出そうになった。