キミの愛情120%


ぱっちり二重の切れ長の瞳、鼻筋の通った甘い顔立ち、さらっとセットされた茶髪、シルバーのピアス。少し着崩した制服とパーカー、180㎝くらいありそうな身長……広い肩幅……そのくせ細そうな腰……長い……脚……。


え……? なにこのカッコいい人……?

なんでこんなに輝いてるの? なんで……。


「な、な、な……」

「うん?」

「なんでもない……」


混乱を極めてマルの背後に隠れた。マルが今度はどうしたの、と困惑した様子で見てくる。

顔が熱い。今、真っ赤な気がする。やばい。恥ずかしい。なにこれ。こんなの初めてなんですけど。


先輩がリナの様子を見て、獲物を見つけた顔でニヤニヤ笑った。嫌な予感がする。近くにいる汐見先輩になぜか大声で「ね、ヒサ~」と声をかけた。



「見て、俺の彼女。超かわいくない?」




周囲の人間が『!?』という顔で一斉にこっちを見る。




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