キミの愛情120%
赤い顔で固まると、先輩がぷっと笑って「ごめん」と言った。
「やっぱ急ぎすぎか。さすがに無理だよね。今度にしよ」
「え、あ、ううん! えっと、先輩がよければ行きたいです」
ちょ、ちょっとびっくりしただけだし。
基本は紳士な先輩のことだから、いきなり付き合って初日に変なことしないでしょ。ワンちゃん触らせてもらうだけ、それだけ……。
そんなリナの予想に反して、その瞬間先輩のリナを見る目ががらりと変わった。
「……ほんとに?」
あの目。
リナのこと、『俺のもの』って思ってる目。
先輩の手が伸びてきて、リナの頬に触れる。その手が熱くて、身体がびくりと震えた。
それを見て、先輩がくすりと笑う。色気たっぷりの瞳で。