キミの愛情120%
「大丈夫。実は私ね、あのとき確信してたの。『諒の本命はこの子だ』って」
「ええっ?」
「あのとき私たちを元気づけてくれたときのあなたは、羨ましいくらい諒のことをわかって、想ってて、すごくカッコよかった。この子が諒の本命だったらいいのにって思ったの。だから気に病まなくて大丈夫」
「……あ、ありがとう、ございます……」
なんか恥ずかしいな。でもスズカさんの言葉はありがたかった。2年生女子が味方でいてくれることほど安心できることはない。
リナがホッとした顔をすると、スズカさんは少しだけ表情を曇らせて「でも」と言った。
そのときちょうどドアの方からユミさんの楽しそうな笑い声が聞こえてきて、ふたりの方に目線を移す。
いつのまにかリナの知らない話題で盛り上がる、リナより付き合いの長いふたりの、立ち入れない空間がそこにあった。