キミの愛情120%


「ごめん里菜ちゃん! 長話しちゃって……」

「いえ……スズカさんとお話ししてたので、大丈夫です」

「……す、スズカになんか言われた?」

「応援してるって言ってくれました」

「そっか……。よかった……」

「…………」

「…………」


先輩が珍しく狼狽した様子でどうしたものかと考えあぐねいている。

リナはそれを見て、たぶん先輩はリナが妬いていると思ってるだろうなと思っていた。


ちがうよ、先輩。

リナが今、暗い顔をしてるのは、そんなことじゃなくて。


――『2年の女子には言っとくね。諒、彼女できたから、そこんとこ気遣ってねって。嫌なことあったらちゃんと諒に言うんだよ』


スズカさんの言葉はこれ以上ないくらいありがたくて、だけどリナは素直に『よかった~』なんて思えなかった。


――『つい長居しちゃった、ごめんね!』

――『彼女以外とは二人で遊ばないってみんなに言っといて』


さっきのユミさんと先輩の言葉が頭の中で繰り返される。楽しそうなふたりの空間。先輩に心を許しているユミさんの表情。それを優しい表情で受け止める先輩。


リナは……。


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