キミの愛情120%
「リナがどれだけ先輩のこと好きか、全然わかってないからダメ」
言った瞬間、先輩の心臓の音がドッと早くなった。顔をあげると、先輩は赤い顔で横を向いていた。
「……照れてる?」
「照れてない。つーか違う、俺は里菜ちゃんに言うことがあるんだよ」
「なに?」
「昼休みも言ったけど。俺、もう他の女の子と二人で遊ばないし、里菜ちゃんを第一優先する。なるべく里菜ちゃんを不安にさせないように頑張るから……」
「頑張らなくていいよ」
「え?」
背中に回していた手を離して、先輩に向き直る。驚いた顔をしている彼をまっすぐに見据えて、言った。
「先輩。リナ、今からすごくワガママなこと言うね」
「え……うん。何?」
「リナが彼女として先輩にお願いしたいのは、『リナが世界一好きな先輩でいてほしい』、それだけ。それさえ守ってくれたら、別に他の女の子とふたりで遊びに行っても、リナより他の女の子を優先してもいいよ」
「……え?」
先輩は意味がわからないという顔で呆然としている。やがて「ちょ、ちょっと待って」と手を挙げてきた。