キミの愛情120%


「だから、先輩が『リナの世界一好きなひと』でい続けてくれる限り、リナは先輩のこと好きなの。そしたら先輩もずっとリナのこと好きでしょ? つまり、リナ達はずーっと別れないの。どう?」

「はは。里菜ちゃん超理論だね」

「ダメ?」

「ううん。最高」


先輩がリナを抱き寄せる。大切なものを抱きしめるみたいに、そっと、ぎゅっと。


「……だからね、先輩。今まで通り安心して、いろんな人に100%の愛情注いであげてね。リナは、そういう先輩が好きだから」

「……うん」

「そしたらリナは、120%の愛情で先輩のこと愛してあげるね」

「…………」


ず、と耳元で鼻をすする音がして、先輩の顔を見ると、ちょっと目が赤かった。

思わずあははと笑うと、キスで黙らされた。

唇が離れて、目を合わせる。先輩が眩しそうな、愛おしいものを見つめる目でリナを見つめる。


ああ、先輩って、そんな目をして『幸せ』っていうんだね。



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