キミの愛情120%
「ちょっ……! んん」
またキスで黙らされる。紳士な先輩どこいったの。聞いてないんですけど。これが遊び人とエセぶりっ子の経験値の差。
「……言ってよ。じゃないと俺が不安で死にそう」
キスの合間、先輩が低くかすれた声でそんなことを言うから、胸が痛くて仕方なかった。
「言ったら、先輩、遠慮するじゃん」
「うん。けど、俺が里菜ちゃんに愛されてるって実感したいんだよ。俺のために、ね? お願い」
耳元で囁きながら、服の中の先輩の指がどんどん上へのぼってくる。
……聞こえる息が荒い。また余裕無くしてる。これじゃ紳士じゃなくて狼。
「……っ、言うから! ストップ!」
ブラの下に侵入しようとした手をつかんで止める。危ない。
「……ストップしなきゃダメ?」
「ダメ。嫌いになる」
「わかった。じゃあやめる」
聞き分けのいい狼こと先輩は、おとなしく手をひっこめてリナをじっと見た。
なぜか期待のまなざしで見つめられ、恥ずかしくて目をそらしながら答える。