キミの愛情120%


「あ……当たり前でしょ! 先輩なんかより100倍誠実な人なんで!!」

「ふーん……誠実だから好きなの?」

「い、い、いいから離れてよ!!」

「ぶっ」


カバンを叩く勢いで顔に押し付けて(ほぼ叩いてた)先輩の顔を押しのける。


ああもう最悪。絶対いま顔赤い!


先輩は痛そうに顔をさすりながら、見えたリナの顔を見て、面白そうにニヤッと笑った。

そのまま、何故か肩を震わせてくすくす笑い始める。


「……何笑ってんですかぁ」

「あはは。里菜ちゃん、顔真っ赤。おもしろ」

「さいあく……超失礼……」


絶対からかわれてる。なんなの。

視界の端でマルがニヤニヤしながらこっちを見てるのが心底腹立つ。こっち見んな、汐見先輩だけ見てろ。


知るかと思ってさっさとその場をあとにすると、楽しそうな笑い声がいつまでも背中に引っ付いてきて心が苦しくなった。




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