キミの愛情120%



「岸本さんもそう思うよね?だからあの先輩に怒ってあんな宣言してたんでしょ?」



長谷部くんはニッコリ笑ってリナを見る。

同意の言葉以外許さないその笑顔がなんだか怖くて、リナは曖昧に頷くことしかできなかった。


「あ、うん……リナも、クズだとは思う、よぉ……」

「だよね?早めに目が覚めて良かったね、岸本さん」

「…………」


確かにリナも、クズだとは思ってるよ。松原先輩のことは。


でも周りの女子達のことはよく知らないし、彼女達まで否定する気持ちはない。委員会で意地悪してきたミカちゃん先輩はもちろんキライだけど。


長谷部くんが、傷ついたリナの気持ちを汲んでああ言ってくれたのはわかってる。

でもさ、そこまで言う必要あった?あんなの、リナのためって言うより、むしろ……。


もやもやした気持ちを持て余しながら、長谷部くんの他愛無い話に当たり障りない相槌を打つ。




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