キミの愛情120%
☆2

┗ふたつのデート、ふたりのカンケイ



そうして迎えた土曜日。

午前10時3分、駅前の待ち合わせ場所に立っている長谷部くんを駅中のコンビニから確認し、小走りで駆け寄った。


「ちょっと遅れちゃった!ごめんね〜っ」


長谷部くんはスマホから顔を上げると、リナを見て表情を綻ばせた。


「ううん、全然……。大丈夫だよ」


呼吸を整え(るふりをし)ながら上目遣いに長谷部くんを見つめると、照れた顔で目を逸らす。


ふふん、可愛いだろう。息を切らして自分のもとへ駆け寄ってくる彼女、さぞ可愛いだろう。

使い古されたデートテクニックだけど、だからこそやはり間違いないのだ。


周囲の男性たちからの視線もバシバシ感じる。

薄ピンクのコートに白ニット、短すぎないチェック柄のスカートに身を包んだリナは、まさしく駅前に舞い降りた天使。



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