キミの愛情120%



「………ええ?」



だけど、彼は困惑したような、驚いた顔をしてみせた。


「今日は岸本さんの行きたいところ全部付き合ってあげたじゃん……。それじゃ不満なの?」

「ふ、不満、ていうか……」

「俺も確かに悪かったけどさ……。ちょっと相手に求めすぎじゃないかな。お姫様じゃないんだから」


……え?

なにそれ。リナがワガママってこと?


「…………………」


言われたことがショックで、何も言えなくなってしまった。

すると、長谷部くんが面倒くさそうにため息をつく。

それもまた、すごく嫌だった。


「……ごめん。岸本さん、ちょっと俺のイメージと違ったかも。今日はもう行きたいところもないみたいだし、解散しよっか」

「え……」

「じゃあね」


なんだそれ。

意味がわからなくて呆然とするリナを置いて、長谷部くんは一人で駅の方へ歩いて行ってしまった。



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