キミの愛情120%
「お待たせいたしました。ローズティーです」
再び意気消沈していたら、店員さんが注文の品を運んできてくれた。ローズのいい香りに包まれて心安らぐ。
……そういえば。
松原先輩、一緒にいた女性とローズティーがどうとかって話してたよね。
あの二人、楽しそうだったな。今頃、ここみたいなカフェで仲良くローズティー飲んでんのかな。
いいなあ……。
――――バシャッ。
「サイッテー! いっぺん死んでこいクズ!」
突然、カフェの雰囲気には似つかわしくない罵声が聞こえてきてぎょっとした。
ええっ?
振り返ると見えたのは、紅茶のカップをまっさかさまに持って立っている女性と、カップの中身を頭から被ったらしく、無残にも茶髪からぽたぽた水を滴らせている男性の姿。