キミの愛情120%


女性はかなり憤慨した様子でカップをテーブルに置くと、さっさとカバンを置いて店を出て行った。

周囲のお客さんが気の毒そうな目で男性を遠巻きに見つめ、店員さんが慌てた様子でタオルを持って駆けよる。

リナはというと、出て行った女性に見覚えがありすぎて、そして目の前で店員さんに「ご迷惑おかけしてすみません」と苦笑いする男が悲しいことに知り合いすぎて、しばらく驚きで呆然としていた。

……まさか、そんな……。

すると、迂闊にもバチっと目が合ってしまった。


「あはは。ぐーぜんだねー。里菜ちゃん」

「……何してるんですか。松原先輩」


ほんと、遭遇率高すぎじゃない?










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