キミの愛情120%
あのときは『クリスマスハーレムへのお誘いか?』と思って即お断りしたけどさ。
なんならアレが引き金で、『先輩より100倍誠実な彼氏作ります』とか恥ずかしい宣言しちゃったんだけどさ……。
「え? ああ、あれは本気だよ」
「ええ?」
どういうこと?
困惑して思わず立ち止まったリナに、振り返った先輩は意地悪そうな笑顔で言った。
「だって里菜ちゃんは、俺のこと好きにならないでしょ」
「…………」
……この、クズ。
ああ、なんでリナはこんな人に半分でもチーズケーキをあげてしまったんだろう。返してほしい。リナの優しさ込みでチーズケーキ代350円。
近くの公園に入っていく先輩をずんずん追い越して、どかっとベンチに腰掛ける。
「あはは。そおですね~。先輩みたいなクズ、リナが好きになるわけないですよお」
「うんうん、だよね~。信じてた!」
何が『信じてた』だよ。オメーが遮ったんだろうが。リナの一世一代の告白を!