キミの愛情120%


『……ほら、これ。あいつのスニーカー』

『マジで持ってきたわけ? え~……じゃあ、トイレに沈めてみる?』

『うわっ、ベタ~! アハハ、汚いからアタシやだよ』

『はあ?うちもやだし! あんたやってよ~』


……は?

前方で楽しそうに話しながら歩く女子生徒二人。

その会話を聞いて、ほぼ衝動的にそのふたつの首根っこをつかんでいた。


『!?』

『ぐえっ! ……何!?』

『せんぱぁーい。今の話、ホントですかあ? その手に持ってるもの、なんですかあ~?』

『ひっ……!?』


相当恐ろしい形相をしていたのか、振り返った一人が顔を青ざめさせた。

必死にリナの手から逃れようとするけど、意外性ナンバーワンの握力35ゴリラ天使リナちゃんの手は緩まない。



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