キミの愛情120%


『えっ、りょ、諒……!?』

『ミキちゃんリンちゃーん。後輩相手にやめとこ~? ね?』

『……っ、諒には関係ないじゃん。どいてよ!』


すると、先輩は『ミキちゃん』の前にしゃがみ、目線を合わせる。まるで王子様みたいなその行動に、ミキちゃんだけじゃなく、他女子2名の顔も赤くなった。


『ミキちゃんがヒサのこと好きなのは知ってるけどさ。これはダメだよ。自分でもわかってるでしょ?』

『………っ。だって……!』


すると、ミキちゃんがぽろぽろ泣き始めた。その横のリンちゃんが慌てて慰め始める。

ええーー……。なんなの。

リナがあきれ返っていると、先輩が何やらちらりとリナの方を振りかえって目配せしてきた。

そしてそのまま、女子二人を連れて2年の教室の階へ去っていく。


……助けてくれた、のかな。

あのままじゃキャットファイトしそうだったからありがたいけど……。

リナの恋、終わった。



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