キミの愛情120%
『一人になるのが怖かったリナを、“一人でも平気”にしてくれたのが、マルとチョコちゃんなんです』
西日がリナと先輩の横顔を照らす。
その瞬間、なぜか先輩が目を見開いてリナを見つめていたことを覚えている。
橙色の光がリナを見つめるその瞳に反射して、キラキラして綺麗だった。
『マルとチョコちゃんは、出会ったときからカッコよかった。他の人とは違う、特別でした。“自分”をしっかり持ってて、簡単に流されなくて、意志が強くて』
一人になるのが怖くてがんじがらめになっていたリナとは違う。
二人はすごく自由で、のびのびしていて、一人でしゃんと立っていた。
周りの誰になんと言われようと、自分の正義感を信じ、貫いて行動するマル。
自分の意見をハッキリ持っていて、周囲の流れにとらわれず常に堂々としているチョコちゃん。
リナも、二人みたいな女の子になりたかった。
憧れて、一緒にいるようになって。ケンカだって何度もした。いつバラバラになったっておかしくなかった。
でも、一緒にいたら楽しかったから。息がしやすくて、心地よかったから。
お互いの個性も信念も認め合って、許しあって、今のリナ達は一緒にいる。