キミの愛情120%
『……先輩が、彼女にしたいなって思うくらい?』
このセリフを皮切りに、ドキドキの告白タイムがはじまるはず、だったのにーー
『俺さ、彼女作んない主義なんだよね』
これだよ。
『………え?』
カノジョツクンナイシュギ?
『女の子も女の子と遊ぶのも大好きだけど、彼女作る気はないんだよねー。『特別』は作んないの』
『な、なんで……?』
『なんかさ、めんどくさいじゃん。彼氏彼女とか。縛られるし、気軽に他の子と遊べなくなるし』
そりゃそうだろ。
付き合うって、そういうことでしょ。あなたは私だけ、私はあなただけ。いわばそういう契約でしょ。
え、クズなの?
リナの好きなひと、クズだったの?
半ば呆然としながら、なんとかぶりっ子スマイルを再装備する。
『……えー。でもぉ、先輩がそういうつもりでも、相手の女の子は先輩のこと好きになっちゃうんじゃないですかぁ?』
『うーん、そうだね。だから好きになってくれた子には悪いけど、"そう"なったらもうその子とは遊ばないかな』
クズじゃねーか。