キミの愛情120%
「里菜ちゃんは、ホントあの二人のことが好きだよね」
「……今更なんですか。友だち相手に、重たい女だと思いますか」
「ううん。……うらやましいよ」
「え?」
ぼそっとつぶやかれた言葉は、小さくてはっきり聞き取れなかった。
先輩は「んーん」と誤魔化すみたいにニコッと笑って、リナの方を見た。
「それで、これからどーすんの?ハセベくんとは別れるの?」
「そうしたほうが、いいとは思うんですけど……。クリスマスまでもう時間ないし、どうにかして仲直りして、クリスマスまでは一緒に過ごしてもらえないかなって……」
「えー。それ、楽しいの?」
「……楽しくは、ないかもですけど」
「……里菜ちゃんの思う“素敵な女の子”って、そうやって行き当たりばったりに物事決めちゃう子なの?」
うっ。先輩のくせに、リナがもやもやしている部分を的確に指摘してくるな!