キミの愛情120%


え? 告ったら即ゲームオーバーじゃん。

あくまで“遊び”の関係でしか、先輩とは付き合えないの?



……ていうかリナ、今まさに告白しようとしてたんだけど。


わかっててこの人、先に言ったよね。

告白されたら、めんどくさいから。

どうせ、あれでしょ。リナはマルの友だちで顔を合わせる機会が多いから、気まずくなりたくないとかでしょ?



「……そおなんだ〜。えー、先輩ってクズだったんですねー。ちょっとショックー」

「はは、知らなかったの?2年女子の間じゃ割と有名らしいよ。自分で言うのもアレだけど」



アハハ。リナのこと、何も知らずに俺のこと好きになった馬鹿女だと思ってる?

先輩の笑顔の温度はさっきと全然変わらなくて、何を考えているのかさっぱりわからない。

リナって結構男の子の考えてることわかるタイプなんだけどなあ。


あ、なんかこういうところも含めて、嫌いかも。

女の子に自分の気持ちは何ひとつ告げずに、静かに心折らせるこの感じ。


あ、なんか、一気に大嫌い。




「ーーアハハ。ほんと、死ねって感じ」



ぶりっ子スマイルでそう言い放ったリナに、さすがの先輩も笑顔のまま凍り付いた。




< 8 / 274 >

この作品をシェア

pagetop