キミの愛情120%


え? まって、どういうこと。頭ついていかないんだけど。


ドキドキドキドキうるさい。この鼓動の音が、先輩のか自分のかわからない。

おまけに耳元で「力抜いて。しー」と言われてさらに顔が熱くなった。

「すみませんお邪魔しまし……え? 里菜?」

「え? 里菜いたの? ……うわっ」

チョコちゃんの声も聞こえる。ふたりして予鈴鳴ってすぐに探しに来てくれたんだ……。

ていうかふたりとも先輩を見かけた第一声が「うわっ」なのはどうかと思った。たぶんリナも同じ反応するけど。


「ふたりとも、里菜ちゃん探しに来たの?」

「え、あ、はい……。昼休み終わっても戻ってこなかったんで長谷部くんに聞いたら、『別れた』って聞いたんで……大丈夫かなと思って」


あ、昼休み終わった時点で別れたのバレてたのか……。

どうしよう、気まずい。ふたりになんて言ったらいいんだろう。

口を挟むこともできずひたすら固まっていると、先輩がやさしく頭をなでてきた。

ええっ!?



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