キミの愛情120%
「そっかそっか。里菜ちゃん、今ぐっすり寝ちゃってるんだよね。別れ話してちょっと疲れたみたい。もう少ししたら起こして保健室連れて行くから、二人は教室戻ってな」
あ、寝てた作戦実行中なんだな、なるほど。
……リナが、今すぐふたりと話さなくても大丈夫にしてくれたんだ。
「そう、ですか。じゃあ、お願いしようかな……?」
「……そうね。里菜のこと、よろしくお願いします」
「うん。りょーかい」
ふたりともどこか納得してなさそうな、不安そうな声色だった。ホントは寝てないのバレてるのかもしれない。
ああ、嫌だな。ふたりに心配かけちゃうの、嫌だな……。
「―――あ、そうだ。クリスマスのことだけどさ」
「え?」
先輩がふたりになぜかクリスマスの話を振った。
え、何……?
「里菜ちゃんは、俺と過ごすことになったから」
はあああ!?
声が出そうになるのを必死におさえた。何言ってんのこいつ!?