リフレインが聴こえない
「菜花ちゃん、大変だったね。わたしが次のリレーで並んでいたから抜けられなくて……。あのお題なら、わたしが親友として、菜花ちゃんが好きなんだ! って叫んで助けられたんだけれど」

 お昼休憩のお弁当を食べているときに、秋ちゃんが申しわけなさそうに言ってくれた。
 わたしは首を横に振って、秋ちゃんに笑顔を向ける。

「そう言ってくれるだけで嬉しい……」

 あれから蒼くんは、なにも言わなかったけれど。
 ちょっと不服そうだったな……。
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