リフレインが聴こえない
「菜花ちゃん、なんだか全然、やきもちを妬いている感じがしないのね。色違いといっても、妹と同じモノをプレゼントするなんて、とか、思わない?」
「え? そんなこと……」
わたしは、思わない……。
彼女だったら、妹よりもわたしを見てほしいとか、特別に思ってほしいとか、あるのだろうか。
「自分って彼女がいるのに、ファンクラブの女の子に囲まれて、きゃあきゃあ言われて。もっとわたしを見てって思わない?」
ファンクラブの女の子たちがテニス部の見学をしていても、そこまでの嫉妬なんて、感じていなかった。
そう思わない時点で、わたしの中の蒼くんの彼女の自覚が、足りないのだろうか。
「でもね、菜花ちゃん。たとえば、瑛太が――大神くんが、可愛らしい女の子とふたりだけで、楽しそうに笑っているのを見かけたら、どう?」
「――!」
「え? そんなこと……」
わたしは、思わない……。
彼女だったら、妹よりもわたしを見てほしいとか、特別に思ってほしいとか、あるのだろうか。
「自分って彼女がいるのに、ファンクラブの女の子に囲まれて、きゃあきゃあ言われて。もっとわたしを見てって思わない?」
ファンクラブの女の子たちがテニス部の見学をしていても、そこまでの嫉妬なんて、感じていなかった。
そう思わない時点で、わたしの中の蒼くんの彼女の自覚が、足りないのだろうか。
「でもね、菜花ちゃん。たとえば、瑛太が――大神くんが、可愛らしい女の子とふたりだけで、楽しそうに笑っているのを見かけたら、どう?」
「――!」