リフレインが聴こえない
「イケメンと付き合ってんだったら、可愛いほうじゃねーの?」
「わかんねーし、両方でいいじゃん」

 わたしと美来ちゃんは、男の子たちをさけながら、速足で距離をとろうとするけれど。
 すぐに腕をつかまれて、そのまま近くの工事現場に、連れていかれてしまった。

 祭日で、今日は仕事が休みらしい、広い敷地の建築工事現場。
 周りはぐるりと白い幕でおおわれている。

 わたしと美来ちゃんは、工事現場の奥の行き止まりまで追いこまれた。
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