リフレインが聴こえない
 なんて、わたしがふたりに向かって心のなかで謝り続けていると、女の子が言葉を続けた。

「いままで女の子に興味がなかったのに? いきなり彼女? ありえない」

 そうですよね。
 ありえないですよね!
 わたしも、そう思っていました。

 胸の前に両手を組んで、わたしは震えながら、彼女の次の言葉を待つ。

「なにかおかしくないかな? おにぃ」
「全然おかしくないよ。ぼくは彼女と付き合いたいと思ったんだ。だから、ふたりに紹介するんだよ」

 ん?

 おにぃ?
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