リフレインが聴こえない
 なんて思っていたら。
 急に蒼くんが、むっつりと黙ったままの、もうひとりの男子の肩に手をまわして引き寄せた。

「こいつは、ぼくの幼なじみで親友の大神瑛大(おおがみえいた)。クラスは二年三組。見てのとおり不愛想だけれど、いいやつだからね。それで、ぼくが生徒会長、瑛大が生徒会副会長、妹の美来は生徒会の保健委員なんだ」
「そうなんだ」

 わたしは、おそるおそる大神くんに向かって、頭をさげた。
 怖い感じがするけれど、蒼くんの親友だものね。
 仲良くできたらいいな。

 それにしても、蒼くん。
 幼なじみの親友と、妹と一緒に生徒会だなんて。
 なんか楽しそうで、団結力がありそうよね。
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